超小型のジンバル付きカメラ「オズモポケット」について知りたい。
手軽に高画質な動画が撮影ができるGo ProやOsmo Actionに代表されるアクションカメラは、手振れ補正機能も強く使い勝手は抜群です。
しかしこれらを上回る機動力とジンバルを本体に備えているDJI 「Osmo Pocket(オズモポケット)」という小型カメラをご存知でしょうか。
オズもポケットは、アクションカム市場に一石を投じた商品と言えます!
今回は2018年末の発売以来、一世を風靡して動画撮影業界に革命を起こした「DJI Osmo Pocket」についてレビューします。
Osmo Pocket(オズモポケット)の同梱物・外観をチェック
早速オズモポケットの同梱物を確認します。
同梱物は写真のような感じです。
同梱物は結構シンプルです。左からストラップ、オズモポケット本体(ケースに収納)、説明書、USB Type Cの充電ケーブル、Type Cとサンダーボルト対応のアタッチメント式接続端子、です。
付属のケースは結構しっかりとした固めのプラスチック製で、ゴム製のベルトでしっかりと本体をホールドしてくれます。
本体がスポっと抜けたりすることはなさそうです。
本当に手のひらに収まるサイズ。片手で操作ができます。
質感は本体部分はプラスチック、ジンバル部分は金属製です。
166gという軽さでもジンバル部分はしっかりと強度を確保していて安心感があります。
これはGo Proに変わって日常使いのメイン機材になりそうです。
ちなみに、以下でDJI Osmo Pocket(オズモポケット)の商品スペックの比較をしています。
- DJI Osmo PocketとGo Pro HERO7のスペック比較
項目 | Osmo Pocket | Go Pro HERO7 Black |
---|---|---|
発売日 | 2018年11月29日 | 2018年10月25日 |
センサー | CMOS 1/2.3インチ | CMOS 1/2.3インチ |
画素数 | 1200万画素 | 1200万画素 |
サイズ | H121.9×W36.9×D28.6mm | H44.9×W62.3×D33mm |
重量 | 116g | 116g(フレーム付き142g) |
動画性能 | 4K、2.7K、1080P | |
手振れ補正 | 物理ジンバル | 電子手ブレ補正 (ハイパースムース) |
タイムラプス | タイムラプス モーションタイムラプス | TimeWarp ナイトタイムラプス (夜景モード) |
画角 | 1種類 | 3種類 |
写真撮影 | 可能 12 MP | 可能 12 MP |
音声形式 | 48kHzAAC | ステレオ音声、 RAW形式 |
顔認証 | フェイストラッキング | 顔・笑顔+シーン検出 |
防水 | なし | あり |
ハイフレームレート | 60fps(スローモードは120fps) | 120fps(2.7K・1440p)、 240fps(1080p) |
電源 | マイクロUSB | USB-C、 マイクロHDMI |
メモリー | microSDカード | |
価格 | 41,500円 ※税抜 | 40,800円(値下げ) ※税抜 |
「Osmo Pocket」特筆すべきは、やはり物理的なジンバル機能をカメラに搭載している点でしょう。
それでいて持ち歩きしやすく電源ボタンを3回素早く押すと自撮りモードも可能。
Go Proよりもさらに目立たないコンパクトさなので、撮影活動が目立たないので周りの目が気ににならないのも嬉しい点です。
ミラーレス一眼とかで動画撮影していると、周りの目が結構気になるよね。。
画質面は画素数もイメージセンサーのノイズも同じレベルですが、GoProは暗所時に手振れ補正機能が悪さをして画面がにじむので暗所性能は「Osmo Pocket」の方が上と感じます。
DJI Osmo Pocket(オズモポケット)の特徴は?
「Osmo Poket」(オズモポケット)はドローンで有名な中国の企業、DJIが発売した小型ジンバルを搭載したポケットカメラです。
通常のカメラは手振れ補正を搭載しブレを抑えるのに対して、「Osmo Poket」は本体自体にジンバルを搭載しているので圧倒的なブレに対する安定感があります。
更に高さ121.9mm、重量はなんとスマホよりも軽い116gと、まさに「ポケット」サイズのカメラです。
強力な三軸アクティブジンバル
「Osmo Pocket」に搭載されている手ブレ補正は物理的な水平保持機能、いわゆる「ジンバル」なので、他のカメラに搭載されている光学式や電子手振れ補正以上の効果があります。
電子手ブレ補正は撮影した映像がデジタル化されたものを一旦コンピュータが処理するに対して、光学式手ブレ補正はレンズ自体が動いて映像をデジタル化する前に修正します。
一般的に光学式手ブレ補正の方が電子手ブレ補正よりも精度が上と言われていますがどちらもブレている映像を処理するのに対して、ジンバルはそもそもの映像自体がブレないように撮影できるという大きな違いがあります。
- ジンバル > 光学式手振れ補正 > 電子手ブレ補正
手振れに強い「Go Pro」や「Osmo Action」などは高精度な電子手振れ補正を搭載していますが、それでもジンバルには及ばないという意味が理解できると思います。
オズモポケットのジンバルには、フォローモード、FPVモード、固定モードの3種類のモードがあり、それぞれいつでも切り替えて使用できます。
ジンバルの動きを駆使して、様々な映像を撮ることができるのがオズモポケットの便利な点。
それぞれの動きは以下のとおり。
- 本体と一体化。本体をを回転すれば、カメラも回転する「FPVモード」
- 本体の向きに従ってカメラがゆっくりと後追いする「フォローモード」
- 本体の向きに関係なく、カメラが常に一定方向を向き続ける「固定モード」
これらのモードを駆使すれば、映画のような映像を撮影することも可能です。
▶Osmo Pocketで映画のように撮影しよう!おすすめの設定とテクニック
妥協のない動画性能
オズモポケットの動画性能も、妥協はありません。
初心者でも簡単に撮影が開始できる標準モードとは別に細かい設定が可能なプロモードも搭載。
ホワイトバランスや露出、iso感度の設定も可能な「プロモード」をはじめ、一段上の映像作品を作れる機能がしっかりと搭載されています。
- 4k60fpsで撮影可能
- シネライク撮影可能
- アクティブトラッキング(フェイストラッキング)
- タイムラプス、モーションタイムラプス
中でも対象物を自動でカメラが追い続けてくれるアクティブトラッキング(フェイストラッキング)は自撮り時にピントを外さないので便利な機能です。
自撮りモードの場合は自動的に顔を認証して、顔の動きに合わせて追従してくれるスグレモノのです。
またジンバルならではのフォロー性能とタイムラプスを組み合わせることにより、A点からB点にパンしながらタイムラプス撮影をするモーションタイムラプス機能も搭載しています。
▶︎DJI公式のOsmo Pocket紹介動画
スマホと接続してストーリーモードが使える
オズモポケットはそのコンパクトさゆえに、画面が小さく若干見づらいのは確かです。
しかしオズモポケットは、スマートフォンと接続することで大きな画面で確認しながら撮影することも可能。
またスマホに接続することで様々な設定もスマホ上で出来るので、格段に向上させることができます。
さらに面倒な編集なしに簡単にカッコいい動画にしてくれるストーリーモードも使用できちゃいます。
このストーリーモード、現在は30種類のバリエーションが用意されていて、10秒〜数十秒ぐらいの動画として出力できるのでSNSに手軽に投稿したい時はピッタリです。
▶︎楽しくショートドラマが撮れちゃう! Osmo Pocketの「ストーリーモード」
DJI公式アプリ「DJI Mimo」で編集も可能
編集は自分でしたいけど、編集ソフトは難しくて苦手だし時間もない、という人も多いでしょう。
そんな人はDJI公式アプリ「DJI MIimo」で直感的に手軽に編集から書き出しまで可能です。
上の写真のようにスマートフォン上でカットや色補正、速度調整などもOK。
音楽も用意されている中から簡単に追加できます。
アプリ内デすべて完結するのは嬉しいですよ。
一眼レフカメラなしに綺麗な動画が撮れる時代
オズモポケットの登場で一眼レフやビデオカメラを使わずとも高品質な映像を撮れる時代が来ました。
オズモポケットのコンパクトさは思い立った時にすぐに持ち出せる携帯性、そして急に訪れる貴重なシーンでの撮影を可能にしてくれました。
片手で操作できるので様々なアングルでの撮影もできてまさに映像制作における革新的アイテムだと思います。
これは間違いなく欲しくなるよね。
Osmo Pocket(オズモポケット)を使った作例
次はオズモポケットを使って撮影された映像を紹介します。
ユーチューブ上には「本当にオズモポケットだけで撮ったの?」と疑いたくなるようなクオリティの動画もたくさんあって驚かされます。
「Yuu」さんの映像作品
Yuuさんは関西の風景を中心に美しい映像をYoutubeにアップされている映像クリエイターです。
ミラーレス一眼やソニーのRXシリーズなどを使用してたくさんの動画を制作されています。
この動画はOsmo Pocketで撮影された動画です。タイプラプスはモーションタイムラプスが見られますが、実に美しいのでぜひチェックしてほしいです。
オズモポケットだけでココまで撮れるのは本当に凄いことだと思います。
▶︎Osmo Pocket Cinematic VLOG 02 | KANSAI JAPAN Trip
「Glass Half Full」さんの映像作品
New York Cityの日常を切り取った海外作品です。
この作品を選んだ理由は冒頭にある車内からの映像はオズモポケットでの撮影ではなく一眼レフでの撮影、という点です。冒頭以外のオズモポケットでの撮影部分と比べて欲しいです。
▶︎New York City Cinematic – DJI Osmo Pocket
確かに冒頭の部分は美しいですが、言われなければ違いがわからないほどオズモポケットの映像が優秀なのが分かると思います。
同じ映像内で比べると、逆にオズモポケットのポテンシャルが際立ちますね。
私の試し撮り
恥ずかしながら私のオズモポケット初撮影もアップしましたので、よければ参考にしてください。
2020年の初詣に行く際に撮ったものです。
編集は前述で紹介したDJI公式アプリ「DJI Mimo」で行いました。
▶︎【Osmo Pocket初撮影】令和2年元旦 初詣
ひとつ分かったのは、シネライクモードで60fpsで暗闇で撮影すると映像がかなり赤みがかるということ。
これは24fpsや標準カラーでは見受けられなかったので、モードと露出とfpsの相性でしょう。
暗所では標準モードを使用するか、シネライクなら60fps以外を使用する方がよいかも。
Osmo Pocket(オズモポケット)注意点
極めて優秀なOsmo Pocektですがいくつか注意点もあります。買う前に注意点について納得できるかどうか確認して下さい。
アクションカメラと比べて画角が狭い
オズモポケットの画角は広角のアクションカメラと比べるとかなり画角が狭いです。
しかしこれにはオズモポケット用のワイドコンバージョンレンズが発売されていますので、これを装着することで画角を広くすることができます。
一眼レフのようにズーム撮影ができない
オズモポケットにはズーム機能がありません。
よって被写体を大きく捉えたい時は、自らが寄って行く必要があります。よって被写体に近寄れない場合は使用できません。
お子さんの発表会や運動会など基本的にズームすることが多いシーンでは、素直にコンデジかミラーレス一眼がおすすめです。
ビデオカメラもいいけど、一台で写真も動画綺麗に撮れるミラーレス一眼カメラがおすすめ!
個人的にオススメのコンデジはRX100シリーズ、ミラーレス一眼ならαシリーズです。
防滴・防塵・耐衝撃ではない
動画性能は素晴らしいオズモポケットですが、激しい動きの中での撮影には向きません。
また防塵、防滴、耐衝撃性能はありません。
天気の悪い日は使わない方が良さそう。
例えば自転車やバイクに装着して臨場感のある映像を撮りたい、といった時は素直にGo Pro HERO8やOsmo Actionといった防塵防滴性の優れたアクションカメラをおすすめします。
長時間撮影には向かない
オズモポケットはバッテリーが内臓のため交換ができません。
ただしケーブルで繋いで給電しながら撮影することは可能なので、長時間撮影をする場合はモバイルバッテリーを繋ぐ必要があります。
バッテリー持ちは使い方にもよりますが、連続で長回ししなければそれほど気にする必要はないレベルかと思います。
まとめ:物理ジンバルによる手ぶれ補正性能は他を寄せつけない
「Osmo Pocket」はそのコンパクトさからは相反して、素晴らしい動画性能を兼ね備えた小型ジンバルカメラです。
片手で手軽にここまでブレのない高画質の映像が撮れるカメラは「Osmo Pocket」以外にはありません。
ただし注意点もあるので、自分の用途に合っているかをしっかりと確認して購入を検討してみてください。
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