絶対に知っておきたいハイエースが盗まれる理由【ハイエース200系】

絶対に知っておきたいハイエースが盗まれる理由【ハイエース歴史考察】

何故ハイエースはそんなに狙われるんだろう。理由があるはずだよなぁ。

ハイエースは2007年から2013年まで7年連続盗難ワーストランキング1位になったこともあるぐらい、盗難対象になりやすい車です。

ハイエースが狙われやすい理由はもちろん盗難側にメリットが大きいからです。

この記事ではハイエースが狙われる理由と、狙われやすい条件ついて考察します。

目次

歴代ハイエースの変遷をたどる

歴代ハイエースの変遷をたどる
neesbox

ハイエースが狙われる理由の前に、現在のハイエースに至るまでの変遷について触れてみます。

現行モデルハイエースは200系で6代目で、初代モデルの誕生は1967年なので実に50年以上愛されている車です。

50年以上ほとんどフォルムが変わっていないのもハイエースの凄いところ。昔から愛されてきた車なんだよね。

初代ハイエース10系(1967年〜1977年)

初代ハイエース 10系(1967年〜1977年)
MOTA

ハイエースは1967年2月に登場したキャブオーバー型のミニバンです。

それまでに活躍していた小型トラック「トヨエース」よりも「High(高級な)」、「Ace(最も優れている)」商用車という意味を込めて命名れました。

この世に生まれてきてくれてありがとう!ハイエース。すべてはここから始まったんだね。

3人・6人乗りのバンからスタートしてその年の10月には9人乗りのワゴン、1969年2月には12人・15人乗りのコミューターが追加されて、バン・ワゴン・コミューターにトラックというセグメントが誕生しました。

この当時のエンジンにはまだディーゼルは採用されておらず、ガソリンモデルのみでした。

2代目ハイエース20~40系(1977年〜1985年)

2代目ハイエース 20~40系(1977年〜1985年)
MOTA

何度かのマイナーチェンジを経て1977年2月にはフルモデルチェンジし2代目ハイエースが誕生。

ラインナップは初代と同じで4種類。

見た目では丸目4灯のヘッドライトが丸目2灯に変更されました。

ホイールベースも標準・ロング・スーパーロングというバリエーションが登場し多様化していきます。

個人的にこの頃の丸目2灯はめっちゃ好み。昔のランクルの丸目も流行ってるしね。

エンジンのバリエーションも発売当初はガソリンのみでしたが後半にはディーゼルが登場します。

3代目ハイエース50系(1982年〜1989年)

3代目ハイエース 50系(1982年〜1989年)
MOTA

3代目ではトラックは2代目をそのまま継承してマイナーチェンジでの生産となり、モデルチェンジはバン・ワゴン・コミューターのワンボックスタイプのみになりました。

「LASRE」と言われた新開発のガソリンエンジンが採用され、ディーゼルエンジンは従来型を搭載。

「スーパーカスタム・サン&ムーンルーフ」という最上級モデルも誕生しました。

この3代目から乗用車としての側面も色濃くなってきたね。

ミッションはガソリンエンジンにも4速ATを搭載、スーパーカスタム以上はシフトノブが床から伸びるフロアシフトが採用されます。

ヘッドライトは2代目を引き継ぐ形で丸目2灯でしたが、1985年8月のマイナーチェンジの際に角目4灯(上がロービーム、下がハイビーム)に変更となりました。

2代目から継続していたトラックは、この1985年にフルモデルチェンジします。

4代目ハイエース100系(1989年〜2004年)

4代目ハイエース 100系(1989年〜2004年)
FLEX

このモデルにて、現行モデルに近い使用用途が顕著になりました。

この4代目は世のハイエース好きのお父さん達も若い頃に憧れたモデルです。

エンジンの再編により2.0Lガソリンエンジンが新開発水冷直列4気筒「1RZ-E」に変更され、2.4Lも追加される一方で、四駆ではガソリンエンジンが廃止されて、2.8Lディーゼルエンジンに統一。

またワゴン車は内装・外装や装備が充実、最上級グレードの内装は当時のクラウンを彷彿とさせる絢爛豪華さで、高級ワンボックスカーしてのニーズの高まりが顕著になり価格帯も上昇しはじめます。

この頃のクルマはバブル期特有の内装の豪華さが特徴的だよね。笑

これにより購入層が広がり商用車としての貨物輸送だけでなく、乗用車としてアウトドアシーンでの活躍が目立つようになります。

ボディサイズの仕様も、高さがロールーフ・ミドルルーフ・ハイルーフ、長さが標準・ロング・スーパーロングと、用途に応じて様々な設定が登場しました。

パワースライドドアが一部のモデルにて採用されたのもこの4代目からになります。

5代目モデルハイエース200系(2004年〜)

5代目モデル ハイエース200系(2004年〜)
TOYOTA

2004年8月に15年ぶりのフルモデルチェンジを果たします。

平成15年の新短期規制、東京都ディーゼル車規制、自動車NOx・PM法に適合させたディーゼルエンジンを搭載。

これはライバル車の日産キャラバンに遅れること1年でした。

エンジンは2.0Lガソリン(バンのみ)、2.7Lガソリン、2.5Lディーゼルターボ(〜2007年8月)、3.0Lディーゼルターボ(2007年8月〜)の3種類。

最新モデルのディーゼルエンジンはバンとコミューターに設定の2.8L1GD-FTV型に変更。

ボディサイズは4種類で、ロング・標準・ロールーフ(バンのみ)、ロング・標準・ハイルーフ(バンのみ)、ロング・ワイド・ミドルルーフ(バン・ワゴン)、スーパーロング・ワイド・ハイルーフ(バン・ワゴン・コミューター)のラインナップになりました。

特に2012年4月のマイナーチェンジにより盗難防止システム(イモビライザーシステム)が全車標準装備、車速に応じて自動でドアがロックされる車速感応パワードアロック(バンDXを除く)が採用され、盗難被害の減少に一役を買っています。

その他2017年以降の最新モデルには、衝突自動ブレーキやオートマチックハイビーム、レーンキーピングアシストなど、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P」が採用され、ハイエースも最新技術を取り入れた安全基準を満たす車へと進化します。

2020年5月には、5代目ハイエースの6型モデルがリリースされました。

新型ではパノラミックビューモニターやデジタルインナーミラー、インテリジェントクリアランスソナーなどの最新安全装備が追加されています。

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ハイエースが狙われる理由4つ

ハイエースが狙われる理由4つ

ハイエースが盗難被害に逢いやすい理由。

それはハイエースが長年に渡り皆に愛されるクルマだからと言えます。

ハイエースが狙われる理由
  • 耐久性に優れている
  • 部品の汎用性が高い
  • キャパシティが広い
  • トヨタブランドの信頼性

それぞれ見ていきます。

耐久性に優れている

耐久性が高く、10万キロ、20万キロはザラに走るハイエース。

発展途上国などで移動や配送手段として大変人気が高いのもの、過酷な環境下でも高い耐久性を発揮するハイエースの堅牢性によるものです。

中には50万キロを超える強者もいるね。

ハイエースはシビアな環境でもタフに使用できるので世界各国で需要があり、盗難車両は海外に向けて闇取引されることが多いのです。

部品の汎用性が高い

ハイエースは耐久性を高くするため構造が単純化されており、そのため汎用性の高い部品が多く使用されています。

流通の多い部品を使用することで修理も簡単にできるというわけです。

盗難された後に解体されて部品単位で売買されることも多く、タイヤなどのパーツ単位での盗難にも注意が必要です。

盗まれたらバラバラに解体されて海外行き、なんてことも。

積載能力が高い

ハイエースは通常車両と比べて圧倒的な積載量があり、約1000kgまで積荷が搭載可能。

商用車や社用車としてはもちろんのこと、個人でもアウトドアやサーファー、モーターサイクルのトランスポーターとしても利用が可能なため幅広い広い層に人気です。

用途の多様性が高く中古市場でも高値で売買されるので、盗難の対象になりやすいです。

積載量が多く便利なのが、逆に盗難対象の理由のひとつになってしまっています。

高いトヨタブランドの信頼性

海外においてトヨタブランドは信頼性は圧倒的。

ハイエースと並んで、プリウスやランドクルーザーも盗難被害のワースト上位を毎年占めています。

特に近年はプリウスやレクサスの盗難被害が多く、2021年度の調査ではハイエースがワースト6位なのに対して、プリウスはワースト2位、ランドクルーザーが1位

ここ数年の盗難対策の進化によりハイエースの盗難車両の数は減っているものの、依然として毎年ワースト上位にランクインしているのでまだまだ盗難対象として油断なりません。

ちなみに2016年、2017年に至ってはワースト1位でした。

ハイエースが狙われやすい条件とは?

狙われやすい条件とは?

次に、ハイエースの中でも特に狙われやすい条件について考えてみます。

狙われやすいハイエースの条件は主に3つです。

狙われやすいハイエースとは
  • 駐車場が屋外
  • 200系2型以前の車両に乗っている
  • 防犯対策が甘い

既にハイエースユーザーの皆さんだけでなく、これからハイエースの購入を考えている人もチェックしてみて下さい。

駐車場が屋外

駐車場が屋内と屋外では盗難リスクが全く異なります。

実際、盗難の70%は屋外駐車場によるものです。

屋外の場合はフェンスやゲートがない場合が多く、敷地内に侵入しやすいのが主な理由です。

うちも屋外駐車場なので心配です。

200系2型以前の車両に乗っている

200系の現モデルにはイモビライザーが搭載されているので一定の盗難防止効果がありますが、イモビライザーが搭載されたのは200系では3型から。

よって狙う方もイモビライザー未搭載の型を積極的に狙うので2型以前のモデルは盗難の危険性が高まります。

2型以前のモデルに乗っている人は、特に気を付ける必要があります。

防犯対策が甘い

ハイエースに乗る場合、普通の車と違い高い防犯意識が必要です。

ハンドルロックをはじめ、タイヤロックやドライブレコーダー、防犯センサー、OBDガード、防犯カメラなど、基本的な防犯対策を最低でも2重、3重ぐらいにはしておく必要があります。

防犯グッズを全く使用していない車両は窃盗グループに狙われやすくなります。

特に優先して導入したい防犯アイテムはハンドルロックで、見た目的にも効果が期待できます。

盗まれてからでは遅いので、多少コストをかけても盗難対策はしっかりしましょう。

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まとめ:「自分だけは盗まれない」と過信しないこと

まとめ:「自分だけは盗まれない」と過信しないこと

ハイエースが盗まれる理由とその盗まれやすい条件についてまとめてみました。

ハイエースが盗まれる理由と条件まとめ
  • 耐久性に優れ汎用性の高いハイエースは狙われやすいので注意
  • 2型以前のモデル、屋外駐車場は盗難されやすいので注意

「自分だけは大丈夫」ということはありません。

これからハイエースを購入される人は、盗難対策の意識をしっかり持ってください。

絶対に知っておきたいハイエースが盗まれる理由【ハイエース歴史考察】

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